その野沢尚が、自ら命を絶ってから2年が過ぎた。
彼の死を知ったときの衝撃は忘れられない。
「なんで、なんでなんだ・・・」って心から思った。
「この愛に生きて」(1994年)
「恋人よ」(1995年)
は名作中の名作だ。
そして、彼は脚本家としてだけでなく小説家としても活躍していたのにだ・・・
その小説のひとつ「殺し屋シュウ」は
「急逝した著者がハリウッドで
映画化を夢見た幻のシリーズ」
なのだ。
この作品が積み重なればきっと映画化も夢ではなかったろうに。
とにかくこの作品は深い。
殺し屋だから結局は依頼を遂行するのだが、その過程に引き込まれる。
シュウの過去と殺される人、そして殺しを依頼する人。
それぞれの人がさまざまな過去を背負いながら生きているのだ。
この作品の中で野沢尚は何を伝えたかったのか・・・
きっと野沢尚が今も生きていれば、深くは考えなかっただろう。
しかし、彼はいない。
生きるとは何か、死ぬとは何か。
深く考えなくてはならない・・・
改めてご冥福を祈りたい。



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