テレビ東京で2021年1月4日に放送された
岡田惠和脚本 石原さとみ主演「人生最高の贈りもの」
NHKの単発ドラマ、日曜劇場をTBSが単発で制作していた時のような作品だった。
そして、今回も人が亡くなることは描かなかった岡田惠和あっぱれである。
何より驚いたのは、
ラストのスタッフロールでこの「人生最高の贈りもの」のプロデュースに
TBSの名ドラマプロデューサーだった八木康夫が名を連ねていたこと。
そして、石橋冠が演出だったことだ。
石橋冠は、超名作「池中玄太80キロ」のチーフディレクターである。
御年85歳。石橋冠起用には八木康夫が関わっているのではないか。
八木康夫がプロデュースを務めた2014年7月クールTBS日曜劇場「おやじの背中」の
第3話倉本聰脚本 西田敏行主演「なごり雪」の演出が石橋冠。
「人生最高の贈りもの」のホームページをよく見てみると
岡田惠和のコメントにこうある。
尊敬する先輩、八木康夫プロデューサーと、オリジナルでとくに放送のあてもなく脚本をつくりました。
どういうドラマが観たいか、つくりたいかを想いながら書きました。
いとおしい父と娘の物語が完成しました。
きっと好きだと思ってくれるに違いないと、テレビ東京の田淵プロデューサーに読んでいただいたところ「これやりましょう!」と。
まんまと罠にはまってくれました。大好きです。感謝です。
そして石橋冠さんという、この仕事して30年以上になりますが、一度だけ「ファンなんです、仕事してください」と告白した大好きな方が演出してくれることになりました。幸せです。
そして、石原さとみさん。ずっと同じテレビドラマの世界で仕事してきて、何故だかご一緒する機会がなかった大好きな俳優さんです。
彼女は、スーパーな力を持っているわけではないけど、きちんと理不尽なことや曲がった世界に物申す主人公を演じることが多かったと思います。そしてその作品は女性たちに確実に力を贈っています。女性たちだけじゃなく、今を生きるすべての物申せない人たちに。それは素晴らしいことです。
でも俳優としての石原さんの魅力はそれだけではない。今回のドラマのようなホームドラマの中の、どこにでもいるような女性の役も、絶対に上手い。絶対素敵であると、確信しています
。甘えたいけどできない、どうも素直に思ったことを言えない、でも父のことが大好きで。そんなヒロインを素敵に演じてくださっています。間違いないです。今回、やっと出会えたと思っています、嬉しいです。
これから発表になる、父や、夫たちもとても豪華で素敵な俳優さんたちです。
どうか心地よく心に響くドラマを、楽しみにしていただきたいと思います。
と。
また、プロデューサーの田淵俊彦も
(前略)
監督は石橋冠さんにお願いしたいと思った。「池中玄太シリーズ」を観ていた私には、「ホームドラマは石橋冠」という確固たるイメージがあった。きっと石原さんの「普遍的な純粋さ」を最大限に引き出してもらえるに違いない。ご高齢の石橋さんは当初体力への不安を理由に固辞されていたが、執拗なプロデューサーの説得に「私の最後の作品になる覚悟で頑張ります」と引き受けて下さった。以上のような「めぐり合わせ」と「縁(えにし)」で「石原さとみ―岡田惠和―石橋冠」という夢のような「最高のタッグ」が実現した。
(後略)
とコメントしている。
若手の登用も重要だが、先人の能力を受け継ぐことも重要だ。
細かいカット割り全盛の時代で、演出力の力で魅せている作品も少なくない。
一方「人生最高の贈りもの」は、演出力が前面に出さずに、”キャストと脚本の力を魅せる演出”もまたよいと改めて感じた。
これも演出力だ。
どちらが良い悪いということではないが前者が多い中で、後者作品制作のきっかけになればと期待する。
「人生最高の贈りもの」を通してテレビ東京の制作力を底上げたといってもいいだろう。
視聴率狙いでは作れない作品と言うと、元も子もないが、
この作品をきちんと映像化したテレビ東京とそのスタッフ、またキャストの皆さんに拍手を送りたい。
放送局:テレビ東京
放送日:2021年1月4日
チーフ・プロデューサー:中川順平(テレビ東京)
プロデューサー:
田淵俊彦(テレビ東京)
八木康夫(オッティモ)
平部隆明(ホリプロ)
奥村麻美子(ホリプロ)
演出:石橋冠
ロケ協力:
安曇野市
安曇野市観光協会
長野県明科高等学校
東日本旅客鉄道長野支社
東京都交通局 ほか
料理監修:高城順子
翻訳取材協力:小田島恒志
医事協力:羽賀千織
落語協力:古澤絹子
技術協力:
バル・エンタープライズ
アップサイド
美術協力:KHKアート
制作:
テレビ東京
ホリプロ
出演者:
石原さとみ
寺尾聰
向井理
勝地涼
キムラ緑子
角野卓造
この記事へのコメント
MwfID
order lyrica without a prescription in Canada
Actual trends of medicine. Read now.