クライマーズ・ハイ

横山秀夫の小説をNHKがドラマ化。90分×2回で描いた。
前編は、演出にメリハリがあり緊迫感もあり、男たちの本音のぶつかり合いが
非常にうまく表現されていた。


一方、後編は話があっちこっちに行ってしまい、ラストも山場の作り方が丁寧でなく
流れすぎてしまった感がある。

前編があまりに良すぎて期待しすぎてしまったから、評価が厳しくなったのかもしれないが。

キャスティングはNHKでしかできない、豪華で渋い。
特に新聞社内のキャスティングが渋すぎる。
社会部記者が大森南朋と新井浩文。
政治部デスクが松重豊、社会部デスクが光石研。
整理部長が石井愃一、文芸部デスクが岡本信人。
編集局次長が塩見三省、社会部長が岸部一徳。
編集局長が大和田伸也、そして社長が杉浦直樹。
っていうか、どの役職が偉いのかよ~わからん。

その他にも、石原さとみ、美保純、赤井英和、岸本加世子と
統一感があまりないものの、渋い。

前編で見所のシーンが連発する。
①焼肉屋のシーン
すでにホルモン焼きという時点で時代を感じるが、この場面緊張感があった。
特に岸辺一徳のあの時代を感じる眼鏡から繰り出す、一言一言は重みがあった。
氷水が浴びせられたり、ホルモン焼きを網の上に”ザァーッ”とのせるシーンは
妙にリアルだった。
あの焼肉屋の暗さ加減もいい演出だよなぁ。

②社長室のシーン
杉浦直樹の演技に圧倒される。そしてそれにひるまない佐藤浩市。
あんな会社なら辞めるだろと思いきや、辞めないところもすごいけど。

③娘と2人で話すシーン
佐藤浩市が涙を流すシーンは、今まで我慢してきたものがあふれてきたことを
うまく表現していた。
それにしても、娘役の木村茜の表情が優しくて良かったなぁ。
そりゃ、泣きたくなるね~ 「お父さん、大変だけどがんばって」と言われたら。

舞台となっている北関東新聞は”上毛新聞”という実在するものだ。
JAL123便墜落事故の際、私は群馬に住んでいたのでこの事件のことを詳細に覚えている。
ドラマ内でも私の出身校名が登場している。
事故についての感想は、05年8月13日「日航123便関連番組」をお読みください。

原作を読んでいないので、どのような描き方をしているのかが分からないが、
123便墜落事故についての描写が、中途半端になってしまっているのが物足りなかった。
新聞作りの困難さは伝わってきたが、左遷された後北関東新聞がどうなったのかは描くべきでは。
石原さとみの役は特に中途半端だったしなぁ。

後編をもっと活かす為には、3時間という尺が短かったと思う。

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